機械技術者の自己啓発支援講座(第28回)
機械技術者のための
 
工業力学入門
 □ 理解度確認テスト(振動と共振)
機械技術者が日常の業務を進める上で必要となる力学の具体的で実践的な活用方法の習得を目指します。
機械振動は、その理論および実際ともに静力学に比べて難しいところがありますが、このマガジンでは、機械技術者が常識として理解しておくべき基礎的事項について、述べて行きます。今回は、「振動と共振についての理解度確認テスト」です。
 
〔演習問題〕

【問題9.1】次の文の(  )に当てはまる語句または式を記入しなさい。
 
一定の時間間隔をおいて、同一の状態または特定の状態を繰り返す運動を(  ア  )といい、英語では( イ  )と書く。空気抵抗や摩擦抵抗などの減衰力が働かない理想状態の下にあって、一度振動を起こさせるとそれが継続し、当初の振幅を無限に持ち続けるような振動のことを(  ウ  )という。この振動における振動数は、その振動系自身に固有な物理的性質(たとえば質量mやバネ定数kなど)だけによって決まり値であり、それ以外のものには無関係であることから、これを(  エ  )という。
 
例えば、バネ定数がk(N/m)のバネの一端に、質量m(kg)の物体が連結されている振動系の固有振動数(円振動数または角振動数)pは、p=(  オ  )で与えられ、その単位は(  カ   )である。
 
振動の繰り返しの1サイクルに要する時間T(sec)のことを(   キ  )といい、固有振動数pを用いて表わせば、T=(  ク  )である。また、一秒間当たりの繰返し数、すなわち振動数または周波数f(rpsまたはHz)は、固有振動数pを用いて表わすと、f=(  ケ  )である。
 
実際には、空気抵抗や摩擦抵抗などの減衰力が働くので、振動を起こした物体は、摩擦抵抗や空気抵抗などの外部抵抗あるいは振動体自体の内部抵抗等のため振動エネルギが消失し、振動振幅が次第に減少して、ついに停止するに至る。このような振動を(  コ  )という。
 
外部から周期的な加振力(励振力、起振力などともいう)の作用を受けて継続する振動のことを(  サ  )という。加振力の形態には、力、変位、速度がある。この振動では、外力(加振力)の角振動数(rad/sec)が、その振動系の固有振動数(rad/sec)に一致すると、振動振幅が( シ )になって、危険な状態になる。この現象を( ス )という。この現象を起こす回転数を( セ  )という。機械の設計では、振動する物体あるいは振動する系の(  ソ  )が外力(加振力)の角振動数に近い値とならないように設計しなければならない。
 
 

〔解答〕
【問題9.1】
 
  Ans  (ア) 振動      (イ) vibration    (ウ) 自由振動   (エ) 固有振動数  (オ)
 
       (カ) rad/sec    (キ) 周期     (ク) 2π/p    (ケ) p/2π     (コ) 減衰振動
 
       (サ) 強制振動   (シ) 無限大    (ス) 共振     (セ) 危険回転数  (ソ) 固有振動数
 
  
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